特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

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「レバノンのいま」を知る ― 緊急報告会と現地の最新状況

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20262月末の米国とイスラエルによるイランへの攻撃に端を発し、レバノンではイスラエルとヒズボラの交戦が激化しました。イスラエル軍はレバノン南部に地上侵攻し、40以上の集落に退避を勧告しました。これにより100万人以上が避難を余儀なくされ、48日には、レバノン各地で大規模な攻撃が行われ、数百人が死傷しました。

4月28日にオンラインイベント「レバノンのいま:緊急報告会」を開催し、多宗派社会であるレバノンの歴史的背景や、現在の戦闘が人びとの暮らしや社会に与えている影響について、ベイルート在住の現地スタッフや人びとの声をとおしてお伝えし、緊急支援活動についてご報告しました。

本記事では、イベントの内容を一部抜粋してご紹介すると同時に、レバノンの最新状況についてもまとめています。イベントのアーカイブとあわせてどうぞご覧ください。

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イスラエルからの攻撃を最も多く受けているエリアの1つベイルート南部のダヒエ地区(2026年4月)

レバノン在住の現地スタッフのアンソニーの言葉

レバノンは長年、不安定な政治や経済、宗派間の対立など、さまざまな課題を抱えてきました。現在の戦争は、そうした問題が積み重なった先に起きています。戦争は建物や経済を破壊するだけでなく、人びとの考え方や社会にも大きな影響を及ぼしています。

私はベイルートで暮らしていますが、人びとの考え方はヒズボラや政府への評価をめぐって大きく分かれています。戦争の責任をヒズボラに求める人もいれば、政府の対応を批判する人もいます。

この2年間、ドローンや戦闘機の音、爆発音が日常となりました。爆撃があまりにも繰り返されるうちに、私は大きな爆発音にしか反応しなくなっていました。ベイルートのダヒエ地区への攻撃も「いつものこと」と感じるようになってしまったのです。しかし48日、友人の家のすぐ近くで大規模な攻撃があり、初めて心から恐怖を感じました。同時に、レバノン南部ではこうした状況が続いていたことを改めて思い知らされました。

私の友人には、ヒズボラを支持する人も、支持しない人もいます。しかし共通しているのは、「レバノンが外国に支配されてほしくない」という願いです。戦争が終わっても、この国が抱える課題はすぐには解決しません。それでも私たちは仕事を続け、友人と会い、日々の暮らしを送りながら、状況が少しでも良くなることを願っています。

48日の大規模攻撃のレポート

人びとの声とパルシックの活動

イベントでは、「私たちはただ、また安全に暮らしたいだけ。以前のように完全に安全でないとしても」という、避難生活を送る人びとの声も紹介しました。

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レバノン南部から避難していた親子(2026年4月)

パルシックは現在、レバノン国内で避難を余儀なくされた人びとへの緊急支援を続けています。南部サイダ市の避難所へのシャワールームの設置に続き、山岳レバノン県で避難生活を送る4,700世帯を対象に、1か月分の食料バスケットを配付しました。

避難生活を送る人びとの声

南部サイダ市でのシャワールーム設置の活動レポート

山岳レバノン県での食料バスケット配布の活動レポート

最新情報

2026年6月15日にアメリカとイランが戦闘終結などに関する覚書に署名したことを受け、レバノンでは不安定ながらも停戦が続いています。人びとの故郷への帰還が始まる一方、避難生活の長期化など、新たな課題も生まれています。

7月2日現在、推定約65万人が出身地への帰還を始めていますが、依然として約50万人が避難を余儀なくされています。避難生活を続ける人びとだけでなく、帰還した人びとも、戦争によって仕事や収入を失ったままの世帯が少なくありません。さらに、燃料価格の高騰などを背景に食料価格は上昇を続けており、多くの避難世帯や帰還世帯が必要な食料を十分に確保できない状況にあります。加えて、損壊した住宅や病院、水道・電気などの公共インフラの復旧も大きな課題となっています。

このような状況を受け、パルシックはレバノン国内で避難を続ける人びとや帰還した人びとに対し、今後食料配付を行う予定です。引き続き、現地のニーズや人びとの声を丁寧に受け止めながら、困難な状況に置かれた人びとが再び当たり前の日常を取り戻せるよう、必要な支援を届けていきます。

皆さまの温かいご支援とご協力をお願いいたします。

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