「やってみよう」から始まる学校づくり ― 学習センターの新たな挑戦
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ミャンマーからタイに避難してきた子どもたちが学びを続けられるよう、パルシックは、2025年4月からタイ・ターク県の移民学習センター(以下学習センター)への支援を続けています。現在の事業では、教職員の皆さんへの謝金支援や研修、給食用の食料支援など不足しているものを補う支援に追加して、学習センターが自分たちで食料や収入を生み出していくための新たな挑戦も始めました。具体的には、学校菜園の充実、家畜飼育の拡大、織物の製作などを通して、学習センターの運営資金を生み出すことができないか、その可能性を探っていきます。これまでも各学習センターでこのような取り組みをしてきましたが、今後はこれらの活動をより活発にしていきます。収穫した野菜や家畜を子どもたちの食事に活用するほか、余剰作物や家畜、製作した織物を販売し、その収益を学校の運営費に充てることも目指します。
この取り組みを始める前に各学習センターの教職員の皆さんに相談したところ、本当にたくさんのアイディアが出されました。使える土地の広さや地域の気候、これまでの経験など、学習センターごとに置かれている状況は異なります。それぞれの強みや課題を踏まえながら、何がうまくいきそうか、何に挑戦してみたいかを何度も話し合い、活動内容を決めていきました。
家畜の種類を決める際にも、「地域内で病気が流行ることが多い家畜は避けよう」、「飼料を購入しなくても、敷地内に生えている草や食事の残りなどを利用して育てられる家畜がよい」、「この家畜の飼育するのが得意な職員がいる」など、様々な背景情報やその学習センター固有の事情を考慮して選んでいきました。


また、学校菜園をもっと充実させたかったが、水不足に悩まされる期間が長く、収穫量が低いままだという悩みを持った学習センターでは、畑の近くにため池を掘って水不足を解消するという活動と、農業の研修を行うことにしました。その学習センターには学校菜園をすることができる十分な土地もあるので水不足が解消すればきっと野菜の収穫量は増えていくだろうと期待していました。すると先日、現地提携団体スタッフから、「ため池の水位が乾季中十分なものだったら、魚を飼うことも考えている」と現地で新たに生まれたアイディアが伝えられました。ため池を菜園のためだけに使うのではなく、魚の養殖にも活用できないか、活動しながら話し合う中で、次々と新しい可能性が生まれています。

教職員の皆さんが率先してアイディアを出し、これまで温めてきた計画をこの事業の中で思う存分試してくれていることを、私たちはとても嬉しく感じています。そして新しいアイディアを聞くたびに、私自身も「皆さんをあっと言わせるようなアイディアを出してみたい」と、ひそかに対抗心を燃やしています。
これから、それぞれの学習センターでどのような工夫が生まれ、どのような成果につながっていくのでしょうか。私たちも、先生や子どもたちと一緒にワクワクしながら、この挑戦を見守っていきます。
(東京事務所 ミャンマー事業担当)
