特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

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ガザスタッフからの声(12/11-12/13)

  • コラム

タグリード、サハル、アブダッラーと約2週間ぶりに電話で話すことができました。どれほど状況が過酷でも、みんなで生き残ろうと懸命に今日も耐えています。一刻も早い完全なる停戦を求めて、今日もガザスタッフの声を届けます。

12月11日

タグリードから
  • ヌセイラットは引き続き大変な状況です。24時間、2カ月間以上汚れた空気を吸い続けていますので、ついに私の鼻の機能は壊れ始めています。痛みもありますし、息を吸うにも意識して頑張らなければできません。このままでは、もし私が瓦礫の下に埋まって即死していなくても、息ができずに死ぬことになるでしょう。自宅の窓を完全に閉めることができれば良いですが、爆風を受けた際の衝撃を抑えるために、寒いし空気も汚いですが常に窓を少しあけています。それもあって家の中でも空気は悪く、常に意識して呼吸するようにしています。皆さんもこの状況を想像してみてください。
  • 私も娘も下痢が続いています。トイレットペーパーもティッシュもなくなってきているので、何とか調達する必要があります。胃痛ももちろんあります。それでもまだ生きているのですから神様のおかげです。命ある限り、これらの体の不調や痛みは何てことないのです。どうか停戦までみんなで生き残りたいです。これ以上、誰も失うことがないことを祈っています。

サハルから
  • 今日は私の避難先のデイルアルバラ(ガザ中部)からアブダッラーが避難したラファのアルマワーシ村近くまで車で訪問しに行きました。海岸線のアル・ラッシード道路はイスラエルの封鎖もありますが、朝9時から16時までは通過できます。ドライバーの叔父さんと一緒に急いで通過しました。もちろん道中でイスラエルに襲撃される人もいます。常に移動は命がけですが、この状況が2ヶ月以上続くと、対応できてくるものです。対応できなければ生き延びることはできません。まさか2ヶ月以上続くなんて思ってもいませんでした。
  • デイルアルバラの空地にもビニールや毛布で作った簡易テントで雨風をしのいでいる人も多くいます。怪我をした人や障害を負った人も多く見られます。薬も十分にありません。幸い、毎年12月はもっと雨が降りますが、今年は数日しか降っていないことが唯一の救いです。
  • パルシックが支援してきた女性組合のチーズ工場は現時点では無事です。女性組合員も無事で、その多くが国連機関の学校に避難しています。どうか停戦まで、パルシックチームは私たちが支援してきた羊農家や女性組合員など、誰も殺されずに生き延びることを願うばかりです。

12月12日

シャディから
    • 私とアブダッラーが避難しているラファの海岸沿い近くでも空爆は続いています。ハンユニスもひどく、先日まで滞在していたハンユニスの両親宅の非常に近くも再度空爆を受けました。
    • 国連機関による小麦粉の配付は継続されています。1~3人家族は1袋、4~6人家族は2袋、7~10人家族は3袋、11人以上の家族は4袋もらえます。現在は、ハンユニス、ラファ、ヌセイラットのいずれのエリアも6人家族への配付が行われています。私も早くもらいたいですね。別途、国連機関は料理油を配付しようとしていますが難航しているようです。ラファの配付場所は確認できています。
    • 今日は車のガソリンを補給しようと思いブラックマーケットで聞いたところ、通常1リットル約240円が約3,000円と言われました。1ガロン20リットルは通常約4,800円のところ約60,000円に跳ね上がっています。結局、10リットル分の約30,000円を支払い補給しました。

    タグリードから
    • ヌセイラットのとあるところで、新車のオーナーが車のナンバープレートを外して走っていました。この車のオーナーは食用油を使って走らせています。ナンバープレートを外した理由を尋ねたところ、「車を売りたいときに食用油を使用していたことや車に問題があることを気づかれたら困るので外しています」と言っていました。

    ユセフから
    • 引き続き、自宅から500メートルの場所にイスラエルの戦車がいて銃撃や砲弾の音がしっかりと聞こえます。仮眠を繰り返しながら生活しています。
    • ハンユニスでは、国連機関による7人家族への小麦の配付がはじまりました。

    12月13日

    ユセフから
    • 私の体調はおかげさまで問題ないです。今日ははちみつ1キロを買って白湯に混ぜて飲みました。今日は豪雨で寒いですが、幸い冬服はたくさんあります。引き続き、私たちのメッセージを多くの日本の皆さんに読んでいただき、ご寄付いただけると嬉しいです。
    シャディから
    • ガザの人びとは、大規模なジェノサイドに直面しながらも、子どもたちは子どもたちどうしで助け合い、何とか楽しみを見出そうと、瓦礫の山の上で歌ったり学校で遊んだりしています。
    サハルから
    • 今日も変わらずパンを焼いて、料理を作って、いつも通り忙しくしています。どうかこのジェノサイドが終わりますように。
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