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マルハバ!ラマッラー駐在員のパレスチナ日記 #8

  • コラム

マルハバ(こんにちは)!
パレスチナ・ヨルダン川西岸地区ラマッラーから高橋です。

ラマッラーでは夏の間、イベントが目白押しでした。先日は「パレスチナ・インターナショナル・フェスティバル」が開催され、私はこのフェスティバル中のイベントの一つ、アラブ・オーケストラのコンサートに行ってきました。

みなさん、アラブ音楽というと、どんな音楽を思い浮かべますか?結婚式でかかるダンス用の音楽や、若者が爆音で車のスピーカーから流している今どきの音楽(エジプトのミュージシャンの曲が多いようです)でしょうか。もしくは、ディズニー映画のアラジンのBGMでしょうか。私は今回、ほぼアラブ音楽について知識ゼロで、アラブ・オーケストラって何だろう?と思いながら誘われるままに行ってみました。結論を先に言うと、とても楽しかったです。

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開演前のステージ。奥のスクリーンに映し出されているたくさんの鍵は、このフェスティバルのシンボルマークです。鍵はパレスチナ人にとって帰還のシンボルです。1948年のイスラエル建国の際、70万人以上のパレスチナ人が家を追われて難民となりました。数日すれば家に戻れると思っていたパレスチナの人びとは、家の鍵を持って家を離れました。それから75年経つ2023年になっても家に帰れないまま、世代を超えて鍵を大切に持っています。

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一見すると日本でも見るオーケストラのようですが、よく見るとあまり馴染みのない楽器も並んでいます

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ステージ右側はウードという弦楽器

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ステージ左側はカヌーンという弦楽器。写真はかなり盛り上がっていて、カヌーンを持ち上げている奏者もいますが、膝にのせて琴のように弦を弾いて奏でる楽器

盛り上がりを迎えているコンサート最後の方の様子です!ぜひご覧ください。

日本でオーケストラのコンサートというと、少しかしこまって、静かに鑑賞するイメージを持っていました。今回のコンサートは、赤ちゃんがぐずっていても誰も気にしないし、観客もステージの奏者も盛り上がってくると、歌い出したり、踊りだしたり、口笛を吹いたりと、とてもにぎやかでした。

(西岸事務所 高橋)

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