特定非営利活動法人 パルシック(PARCIC)

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食料と「ひとときの安らぎ」を届け続ける

  • コラム

11月中旬から寒い雨季が続くガザでは、大雨による洪水被害も相次ぎ、人びとは寒さと衛生環境の悪化に苦しんでいます。ガザ域内に搬入されるトラックの台数は、停戦合意で決められた1日600台に達しておらず、依然として食料は不足しています。そのため、野菜や果物などの価格は戦争以前の価格よりも高く、総人口200万人のうち8割以上が収入源を失っていることから、引き続き人びとの命を守るための食料支援は欠かせません。 

パルシックは12月中旬から下旬にかけて、現地の支援団体(PARC)と連携して、中南部で避難生活を続ける2,370世帯に、一週間分の食料を配付しました。今回も、2025年9月の配付と同様に(記事はこちら)、がん患者や腎臓病など慢性疾患を抱える方や、女性が家族を支えている世帯など、特に支援が行き届きにくく、切迫した状況に置かれた世帯を優先的に支援対象に含めました。

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ガザ域内の調達業者が用意した野菜を、一つひとつ手に取って品質を確認している様子。
写真ではにんにくが新鮮か、カビが生えていないかなどを確認している

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食料バスケットを保管する倉庫。食料配付の直前の様子 

ガザスタッフからのレポート 

ガザ域内への食料トラックの搬入は、まったく十分とは言えませんが、それでも2025年10月10日から続く停戦以降は、以前よりも配付用の食料を確保しやすくなってきています。私たちはこれまでも、できる限り栄養価の高い食材を届けるよう努めてきましたが、今回の配付では、停戦前は調達が困難であった卵に加え、新鮮なアボカド、オレンジ、リンゴなども配付することができました。 
配付の前日から当日の早朝まで、ガザでは雨が続き、無事に配付ができるか心配でした。しかし、幸いにも昼前には雨が止んだため、予定通り5日間かけて2,370世帯に食料バスケットを届けることができました。

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新鮮な卵、トマトじゃがいも玉ねぎきゅうりにんにくレモンアボカドオレンジリンゴに加え、米・缶詰などを含む食料バスケットを届けました 

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現地の支援団体(PARC)と協力して受付や食料バスケットの配付を行いました 

食料バスケットを手にした少年は、中身を確かめるかのように、すぐに袋を開けました。また、彼の兄弟と父親も一緒に袋の中身を取り出しては地面に広げていました。私は彼らの喜びの瞬間を邪魔しないよう、そっと声をかけ、届けた食料について尋ねました。父親は微笑みながら答えました。 

「戦争が始まってから、こんなにも充実した食料バスケットを受け取るのは初めてです!私たちに必要な食品のすべてが入っています」 

食料を受け取った人びとの表情から、言葉にし尽せないほどの満足感がはっきりと伝わってきました。中身を見て祈るような言葉で感謝を伝えてくれる人や、満面の笑みを浮かべて安心した様子で家族の元に戻る人びとばかりでした。私たちも、受け取った人びとに「ひとときの安らぎ」を届け、差し迫った負担を少しでも和らげることにつながったと感じています。 
2年以上に及ぶ深刻な食料不足のなか、ガザでは家族の間で、限られた食材を前に「誰が先に食べるのか、誰が食べられないか」を選ばざるを得ない状況が、日常となっています。しかし、今回の配付では、6人家族が一週間十分に食べられる量の食材を届けました。家族全員が安心して食事をとることのできる、戦争以前の「日常」を一時的に取り戻す支えとなったのです。

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充実した食料バスケットを受け取り安心した様子の男性。
量が多いことから家族と協力して持ち帰る人もいました 

今回の配付はわたしたちにとっても特別なものになりました。このような瞬間に立ち会うことができて、私はこの活動の一員であることを心から誇りに思いました。極限状態におかれたなかでも、配付の場で互いを気遣い、感謝の祈りを口にしてくれる人びとの姿を見て、身の引き締まる思いもしました。人びとの間に「助け合う」連帯の瞬間が今も存在していることを思い出させてくれました。

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新鮮な卵を受け取り喜ぶ男性

それでもなお、ガザにおける食料不足の深刻さは、今回の配付だけでは到底対応しきれない規模です。パルシックは、引き続き食料配付続けていきます。皆さまからの温かいご寄付があれば、さらに多くの人びとに支援を届けることができます。今後ともご支援をよろしくお願いいたします。

(パレスチナ事務所)
*この事業はジャパンプラットフォームからの助成および皆さまからのご寄付により実施しています。

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