顔の見える関係に
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豊洲パーカファームさん見学
みんかふぇフードパントリー(無料の食材配付)にお野菜のご寄付を継続していただいている豊洲パーカファームさんの農場に、5月、ボランティアさんとフードパントリーの利用者さんと一緒に見学に行ってきました。
豊洲パーカファームさんは、日本パーカライジング株式会社が障害者雇用で運営している農場で、みんかふぇの地元関係団体からの紹介でつながり、昨年からフードパントリーの開催のたびに、水菜・小松菜・小葱・青梗菜といった葉物野菜を送っていただいています。
届くお野菜は新鮮で葉が柔らかく、折からの物価高に苦しんでいるフードパントリーの利用者の方々からは「野菜がなかなか思うように買えないから助かる」「このあいだ貰った野菜で炒め物を作ったら美味しかった」等の感想があり、とても好評です。
また、いつもお野菜ひとつひとつの袋にメッセージカードが貼られており、そのカードにお野菜の名前や素敵なイラストが描かれていて、こんな美味しいお野菜を作って、袋詰めして、さらに素敵なメッセージカードまで付けて送ってくださっている豊洲パーカファームのスタッフの皆さんはどういう方々だろうと常々想像を膨らませていたのですが、担当者の方に相談したところ、農場見学をすることになりました。

美味しそうな沢山のお野菜

ひとつひとつに貼られたメッセージ

お野菜の入っていた段ボールに描かれた素敵な絵
門前仲町からバスに乗ること数分、流通センターのような大きな建物が立っており、そこが豊洲パーカファームさんでした。「豊洲に農場?」と不思議に思われたでしょうが、室内の水耕栽培の農場なのです。
最初に農場の担当者の方とパーカライジングの社員の方にご挨拶をした後に、担当者の方に案内されて建物の奥に進むと、広くて明るい倉庫の様なスペースが広がっており、その広いスペースの中には、沢山の白い棚がズラッと並んでいて、その棚の一段一段に明るい緑色の葉っぱがチラチラ頭を出しているのが見えました。
室内の水耕栽培を始めてみた私からは、昔のSF映画のいち場面のように見えたのですが、そのくらい清潔・整然としており白と緑のコントラストが美しかったのです。その棚の前でスタッフの皆さんの紹介があり、そこで初めて「想像」ではなく、実際に野菜を作って送ってくださっている皆さんのお顔を拝見し、お話をすることが出来ました。
チラチラ顔を出していたのは、みんかふぇにも届く予定のお野菜であること、どこから水が出るのか、夜になると棚の上の板に設置されている照明が付いて光合成がなされることなどの栽培の仕組みや、スタッフの方々のお仕事の難しい部分などのお話を聞きました。とても細かい内容の作業をきちんと仕上げなければならないことがあることが分かりました。
メッセージカードやダンボールに絵を描いてくださっていた方の紹介もあり、「あの絵を描いていたのは貴方だったんですね!」と場が盛り上がる場面も。

水耕栽培の棚の前で説明を聞く私たち

SF映画に出てくる実験室みたい?!

この芽が育ってみんかふぇに届くお野菜に
みんかふぇからは、みんかふぇの事業について説明をし、利用者さんたちからいただいた感謝の寄せ書きと、同行した利用者さんから感謝のメッセージカードを渡しました。
担当者の方には「こういった実際の声を聞かせていただけることが、スタッフのモチベーションにつながります」と、とても喜んでもらえました。
帰る前には、「カイラン」という、別名チャイニーズケールというケールの仲間のお野菜まで頂き、農場を後にしました。

自宅で卵と炒めたら葉がぐちゃっとならないのに柔らかくとても美味しかったです
ただご寄付を受け取るだけでなく、実際に現場を見て顔が見える関係になれたことで、ボランティアさんたちもその後のみんかふぇフードパントリーの活動の際に自信を持って利用者の方々にお野菜のことや農場のことを説明出来ている様子でした。
見学の機会をくださった日本パーカライジング株式会社、そして豊洲パーカファームの皆さんに改めて感謝いたします。

農場スタッフの方々と見学に参加した皆さんで記念写真
(みんかふぇスタッフ 小柴麻実)
※この事業は赤い羽根共同募金のご支援と皆さまからのご寄付で実施しています。