国内避難民キャンプに生きる人びと
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ミャンマーでは12月末からの総選挙に向け、軍事政権は自分たちの勢力を拡大するために攻勢を強めています。パルシックが支援をしている地域でも戦闘は増えています。国軍による攻撃で住んでいた場所を追われた人びとの中には、少しでも安全と思われる場所に集まってキャンプを作り生活を続けている人たちがいます。今回は、キャンプでの人びとの生活について、提携団体スタッフからのレポートをお伝えしたいと思います。

国内避難民キャンプの住居
戦闘から逃れてきた人たちのキャンプでの日常生活は困難の連続です。食料は支援団体や少数民族組織などから寄付されるものに頼っており、十分な栄養を得られる量の食料を手にできている人はほとんどいません。キャンプ内で栽培した野菜や果物があるときはそれらを分け合っていますが、栄養バランスの取れた食事には到底足りません。

食事の風景
子どもたちはお腹を空かせ、健康に成長するための栄養を十分に摂ることができていません。少しのごはんと油を分け合って一日の食事としている家族もいます。
ご飯と少しのおかずを分け合って

戦闘が激しくなり避難民が急増すると、食料を手に入れることはさらに難しくなります。そんなときはごくわずかな量の食べ物で命をつないでいかなければならず、家族はあるだけの食料を分け合い精一杯の生活を営んでいます。生き抜いていくことは、ここでは絶え間ない挑戦を意味しています。
キャンプでは料理の時間も、緊張を強いられる恐怖に満ちた時間です。食事の調理にはレンガで作った簡易なかまどや焚火を使うのですが、国軍は頻繁にキャンプを空爆の対象としており、かまどや焚火の煙さえも爆撃を招くのではないかと人びとを不安にさせるのです。

調理の様子

キャンプ内に作られた空爆の際に逃げ込むための防空壕
さらにキャンプの中には過密な居住環境で衛生状態も良くないところも多く、下痢などの感染症が容易に蔓延する環境にあります。

住宅が密集しているキャンプ
特に妊産婦や高齢者、障がいのある人びと、子どもたちはより脆弱な立場にいます。支援も限られており、何も受け取れない家族もたくさんいます。彼らは空爆や飢えへの恐怖や不安だけでなく、病気とも向き合っていかなくてはなりません。
これが現地で目にする現実です。過酷で、次の瞬間に何が起こるか分からない不安や恐怖に満ちながらも、人びとのしなやかな強さとささやかな互いへの思いやりが支えている日常。こうした現実をミャンマー国外にいる人たちへ共有することで、国内避難民も私たちと同じ人間であり、困難で希望の見えない状況の中でも生き延びようとしていることを知ってほしいのです。

(東京事務所 ミャンマー事業担当)
※この事業は、ジャパン・プラットフォームの助成と皆さまからのご寄付で実施しています。
