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【2.28オンライン開催】<パレスチナ連続講座>第2回 ガザ地区の形成から〈10.7〉蜂起までの構造的暴力をたどる

  • イベント
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昨年10月以来のイスラエル軍による類を見ない規模の空爆や地上侵攻は4か月を超え、ガザ地区では2万6,000人を超える人びとが殺害され、人口の約75%にあたる170万人が家を追われ、多くが劣悪な環境下で飢餓に直面する事態となっています。またヨルダン川西岸地区でも、イスラエル軍による難民キャンプへの侵攻や違法入植者による暴力も激化しています。

日々数百人以上の犠牲者を生み続けるこのような暴力を目の当たりにしながら、日本を含む国際社会は有効な手段を見出せず、止めることができません。それはいったい何故なのでしょうか。

<パレスチナ連続講座>第2回は社会思想史の観点からパレスチナ/イスラエル問題に取り組まれている、東京経済大学の早尾貴紀先生にお話しいただきます。

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早尾先生より

パレスチナの「ガザ地区」があのような小さな土地として存在していることも、またその住民のほとんどが難民であることも、そして難民たちがイスラエル領に故郷を奪われたことで抵抗運動を継続していることも、そしてだからこそイスラエルがパレスチナ難民の存在をとりわけ敵視していることも、歴史的文脈があります。これを「宗教対立」とか「暴力の連鎖」とか捉えることは単純化であり、端的に間違いです。

しかも、問題の根源はイスラエルによるパレスチナの土地の「占領」にあるのであって、砲撃や侵攻などが激しいときにだけパレスチナに注目することでは、問題解決にはつながりません。それでは「停戦」したら関心が離れてしまうでしょう。そうではなく、占領の日常に問題があり、さらに言えば「和平」の名のもとに結ばれた「オスロ合意」という国際的な占領容認の枠組みにも構造的な問題があるのです。〈10.7〉ガザ蜂起はこうした構造的暴力の帰結です。

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オンラインでの開催となります。どなたでもどうぞお気軽にご参加ください。

開催概要

日時:2024年2月28日(水)19:00~20:30
場所:オンライン(ZOOM)
スピーカー:早尾貴紀さん(東京経済大学)
参加費:①無料 ②パレスチナへの寄付つきチケット1口500円(2口以上のご寄付はチケットを複数枚お申込みください。)
*活動費にできるだけ多く回すため、今回の寄付つきチケットの寄付額については領収書をお送りしません。領収書が必要な方は、ご連絡ください。
お申込み:Peatixイベントページよりお申込みください。
https://parcic-palestine202402.peatix.com/
参加方法:お申込みいただいた方に、開催の2日前にZOOMURLをご連絡します。

スピーカーのご紹介

東京経済大学 早尾貴紀さん

1973年生まれ。東京経済大学教員。専攻は社会思想史。2002-04年にヘブライ大学客員研究員としてエルサレム在住、ガザ地区・西岸地区でもフィールドワーク。著書に、『パレスチナ/イスラエル論』(有志舎)、『ユダヤとイスラエルのあいだ』(青土社)、『希望のディアスポラ』(春秋社)など。共編書に『シオニズムの解剖』(人文書院)、『ディアスポラから世界を読む』(明石書店)、『残余の声を聴くーー沖縄・韓国・パレスチナ』(明石書店)、『徐京植 回想と対話』(高文研)。共訳書に、イラン・パペ『パレスチナの民族浄化』(法政大学出版局)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ』(青土社)、ハミッド・ダバシ『ポスト・オリエンタリズム』(作品社)、ジョナサン・ボヤーリン/ダニエル・ボヤーリン『ディアスポラの力』(平凡社)など。

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