ミャンマー地震:帰宅できない被災者たち、軍の攻撃下で続く避難生活
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2025年3月28日の午後にミャンマー中部で地震が発生しました。パルシックは、4月2日より現地での物資配付を開始し、その後も複数の被災地で支援活動を行っています。これまで、合計で564万円のご寄付をいただき、計2,446世帯に食料を、70世帯に衛生用品を、2,200世帯にブルーシートを配付することができました。ご支援くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

ブルーシートの配付準備

お一人ずつ手渡しました
パルシックが活動した地域の多くは国軍支配地域外でしたが、物資輸送の際には国軍のチェックポイントを通過する必要があり、そのたびにひやひやしながら輸送しました。さらに、物資を配付しようとしたタイミングで国軍による攻撃が始まり、急いで物資を移動させて配付を延期したこともありました。

トラックに米を積む

牛も米を運ぶ
地震後に避難していた人びとは、自宅に戻れる場合には自宅に戻り、自宅の再建を始めています。
しかしそれができるのは、国軍による攻撃が無い地域に自宅があり、かつ経済的に余裕のある人に限られます。それができない多くの人は、今も親戚の家や寺院などで避難生活を続けています。そのため、多くの被災者は、損傷を受けた自宅の片づけや清掃が出来ていません。
国軍が来るから家に戻れないという人も多くいます。多くの被災者にとっての生計手段である稲作においても、国軍からの攻撃により収穫ができない状況が続いており、経済的な回復の見込みは立っていません。さらに、軍事政権により医薬品の輸送が制限されており、国軍支配地域外の被災者は医療をほとんど受けられないという厳しい状況に置かれています。
このような国軍支配地域外の被災地には、国際社会からの大規模な支援がほとんどありません。皆さまからのご支援が唯一の国際社会からの支援だったという人も多くいます。国軍による攻撃も続いています。どうか引き続き、ご支援をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
(東京事務所 ミャンマー事業担当)
*この活動は、皆さまからのご寄付により実施しています。