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AIDA声明:イスラエルのガザ地区におけるデモ参加者の不法な殺害について

AIDA声明:80以上の国際NGOは、イスラエルのガザ地区におけるデモ参加者の不法な殺害について、説明責任を求めます。

2018年5月15日、エルサレム

 パレスチナ自治区(oPt)で活動する80団体以上が加盟している国際NGOネットワークAIDAは、火曜日(5月15日)、イスラエルによるガザ地区国境におけるデモ参加者の不法な殺害を非難した。現在までに61人のパレスチナ人が殺害された。うち1人は医療従事者、8人が子どもであり、また犠牲者の大半はイスラエルの治安部隊が抗議デモ参加者に発砲した実弾によって亡くなっている。ガザ地区の保健省によると、2,700人以上が負傷している。死傷者は、イスラエルとの境界フェンス近くで行われている抗議行動の中で発生している。

 「イスラエルは抗議デモ参加者に対し、度を超えた殺傷性の高い実弾の使用を続けている。これは憂うべき行為で、明らかに著しい国際法違反だ」とクリスチャン・エイド中東・政策アドボカシー部長のウィリアム・ベル氏は述べる。

 月曜日(5月14日)のデモは、1948年に75人以上のパレスチナ人が故郷を追放されてから70年目を迎えるに当たって、2018年3月30日から組織されている一連の抗議行動の集大成である。ガザ地区の人口の70%以上は難民であり、封鎖の厳しい状況下で生活している。

 「ガザ地区は11年にも及ぶ封鎖の結果、人道的災害に直面している。封鎖は、ガザの経済を無力化し、人道支援への依存を増加させた。約84%の住民は人道支援に依存し、失業率は45%と驚異的な数字だ。ガザ地区は空、海、土地を囲われた、200万人の老若男女を閉じ込める天井のない牢獄だ。人びとは、この継続困難な生活状況が解決されることはないと希望を失っている」とオックスファム・パレスチナ/イスラエルのカントリー・ディレクター、クリス・エイクマン氏は述べた。

 3月30日以降、100名以上のパレスチナ人が殺害され、数百人の子どもたちを含む12,271人が負傷している。さらに、WHOによると、医療従事者と医療施設もまた攻撃に遭い、211人の医療スタッフが負傷し、25台の救急車が被災した。病院は崩壊の危機に瀕しており、10年にわたる封鎖と電力、医療品、設備不足のため、膨大な数の怪我人に対処しきれていない。外​​科手術を受けるためガザ地区外の医療機関へ搬送することはほぼ不可能であるため、3月30日以降のデモの負傷者21人は手足を切断せざるを得なかった。

 国際法によれば、殺傷性の高い火器の使用は、命の危機にさらされている差し迫った状況のみに限られる。イスラエル軍は、過剰な武力の行使を控え、パレスチナ人の生命、健康、集会の自由を尊重する義務がある。医療従事者を攻撃対象とすることは、国際人道法違反であり、[国際刑事裁判所]ローマ規程にある戦争犯罪にあたる。負傷者が治療をうけることを妨害することは、健康に対する権利の侵害であり、集団懲罰に等しい。

 AIDAは、第三国に対しても、イスラエルによる[市民の]不法な殺害を非難し、国際法に違反した非武装のデモ隊に対する実弾使用を直ちに中止し、不法なガザ地区の封鎖を解除させるよう強く働きかけることを求める。国連事務総長アントニオ・グテーレス氏の言葉を繰り返すことになるが、AIDAは第三国に、これらの事件について独立した信頼のおける調査を要請し、責任ある立場の者にしかるべき責任を問うよう強く求める。

AIDA声明文(AIDAのWebサイトへ)

写真引用: イスラエル紙ハアレツ

※3月30日の土地の日から5月15日のナクバの日(1948年イスラエル建国に伴うパレスチナ住民の強制退去と難民化を記憶する日)にかけて、ガザのイスラエル国境付近で毎週金曜日に数万人単位の大規模な抗議デモ「帰還の大行進」が行われている。
ナクバの日前日の5月14日、アメリカは在イスラエルアメリカ大使館のテルアビブからエルサレムへの移転を強行した。「エルサレムの最終的地位(帰属問題)」は、アメリカの仲介した1995年のオスロ和平合意Ⅱ(パレスチナ暫定自治拡大合意)において和平交渉の中で議論するとされた。エルサレムをイスラエルの「首都」であるとして計画された大使館移転は、2017年12月の国連総会において撤回を求める非難決議が圧倒的多数で可決されている。
5月14日の抗議デモだけで、ガザ地区の死者60名以上、負傷者は2700名以上に上る。