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東ティモール

グルメレポート4 野菜の蔓(つる)を使った料理


カボチャの蔓と花。花がなくて蔓だけで売られていることが多い。


ジューシーなカボチャの蔓と花の一品


サツマイモの蔓


炒めるとこんな感じ

4回目のレポートも野菜の紹介です。それも野菜の蔓(つる)です。そろそろ肉か魚かと期待されていた方、すみません。

雨季に入って市場の野菜売り場に蔓の類があふれました。カボチャの蔓、いもの蔓、ササゲの蔓、ニガウリの蔓――物価高騰のご時世、一束25〜50セントでそれなりの量になる蔓類は助かります。カボチャの蔓はポピュラーでこれまでもよく食卓に上がっていましたが、いも(サツマイモと中国いもと呼ばれるイモの2種類)、ササゲ、そしてニガウリまで見つけた時には「食べれるの?」と売り子のお姉さんに聞きました。そしてだまされたと思って買って帰ればうちのおばさん(62歳)は美味しく料理してくれます。

蔓はテトゥン語で「dikin(ディキン)」といいます。カボチャの蔓は「lakeru dikin(ラケル・ディキン)」。葉の周りと蔓の周りについている産毛のようなものをすじと一緒に取り除き、油で炒めてニンニクと塩で味付けします。黄色い花がメインで売られていることもあります。噛むと「ジュッ」とあまーい水分が出ておいしい!毎晩ラケル・ディキンでも嬉しいくらいです。でも、マウベシの農家でトウモロコシの粒を砕いて煮込んだ「煮トウモロコシ」にカボチャの蔓を入れて出してくれた際「カボチャの蔓しかなくて…」と恥ずかしそうにしていたので、決して客人に出せるようなおかずではないのだと思います。みずみずしくサッパリとした味で、お世辞でも同情でもなく、おいしいのですが。

いもの蔓「Fehuk dikin(フェフック・ディキン)」はいもの種類によって調理方法も味も違うそうですが、わたしは恥ずかしながらまだ調理方法のほうは習得していません。味は多少苦味もありますがカボチャの蔓と比べると濃厚で、これを食べなれるとからし菜や白菜のような普通の菜っ葉類が味気なく思えてきます。

ササゲの蔓「Fore dikin(フォレ・ディキン)」はさらにしっかりとした味で、どこか記憶にある懐かしい味なのですがそれがなんだか思い出せません。わたしは好きですが相方はあまり好きではないらしく、カボチャの蔓ほどに喜びません。

カボチャの蔓は一束50セント、いもの蔓、ササゲの蔓は一束25セント、2束も用意すれば6人家族のおかずになります。インドネシア軍侵攻後に森に逃げた多くの住民たちは、森の中で食べられるものは何でも食べたといい、こうした蔓類も当時を思い出させてあまり嬉しく思わない世代もあるのかもしれません。が、我が家はすっかり蔓料理にやみつきです!


1. ササゲの蔓

2. 蔓から食べられる部分だけ取り分けたところ

3. 油を温めニンニクを入れて炒めるだけ。
味付けは塩のみ。食材の味がしっかり出ます。

4. しっかりとした味のササゲの蔓の一品

 (東ティモール事務所 伊藤淳子)