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パレスチナ

昨今のパレスチナ情勢と人びとの思い

聖地エルサレムのアルアクサ・モスクにおけるムスリム礼拝者の入域禁止を1つのきっかけとして、2015年9月下旬からこれに抗議するパレスチナ人とイスラエル軍の間で衝突が多発、その動きはパレスチナ全域へ波及しました。10月の死者数はパレスチナ側で60人、イスラエル側9人、負傷者も1500人を超す事態となっています(2015年10月26日現在)。

こうした状況について、日本のメディアでは「パレスチナ人によるイスラエル兵襲撃」や「双方による暴力の応酬」として報道されています。しかし、「襲撃犯」とされた中には真相が定かではないものも多く、ポケットに手を入れていたパレスチナ青年が武器を隠し持っていると疑われて射殺されたケースもあります。また、パレスチナ全土に広がる市民のデモは、イスラエル軍の実弾発砲を含む過剰な鎮圧を受け、連日の死傷者の続出につながっています。

一連の事態の根底には、イスラエルの軍事占領下で、不当な逮捕や移動の制限を含む厳しく制約された日常を送るパレスチナの人びとの閉塞感があります。加えて、7月末に起きたイスラエル違法入植地の住民によるパレスチナ人一家焼き討ち事件のように、残虐な事件であっても犯人の捜索さえも十分に行われないという現実は、人びとに怒りと恐怖心を与えています。「占領が終わらない限りは本当の問題解決にならない。世界の人びとに自分たちが置かれている状況を知ってほしい」という人びとの訴えは、悲痛なほど真摯なものです。

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