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大坂さんの東ティモール派遣日記(8)

Bonoiti(こんばんは)! Diak ka Lae(お元気ですか)?
早いもので私が東ティモールに来てから既に7か月が過ぎてしまいました。習得するのは簡単と言われているこちらの言語、【テトゥン語】もまだまだ使いこなせるには至らず、相変わらず辞書片手にスタッフとどうにか会話を成立させる、という、いまだにもどかしい日々を送っております。他団体で、若い方が着任されて間もなくテトゥン語がペラペラ話せるようになっている、などと聞くと、私の場合年のせいなのか、元々学習能力が低いのか、活動の進捗具合にも関わってくることですので、最近ちょっぴり気にしている今日この頃です。

さて今回は、先日とても驚き、納得・感心したことについてお話したいと思います。
現在私達は、女性グループによる東ティモール自生の植物を使ったハーブティ作りのプロジェクトを進めていますが、国内・海外(日本)で販売を目指すに当たり、さまざまな改善点が見えてきました。美味しくて、古くから体に良いと東ティモールで飲まれてきたお茶を皆様にご紹介したくて、品質改善調査を進め、ようやく佳境に入ったところです。

植物がどこで摘まれ、洗われ、干され、女性たちがどうやってお茶を作っているのかを見に、先週、ハトゥカデと言う集落の美味しいお茶を作るFilomena Soaresさん宅へ行きました。その前の週にお伺いする予定だったのですが、大雨のため川が増水し渡れず彼女の住む場所に行けない、と言うのです。調査終了予定日が近づいていることもあり、焦っていた私は何としても行きたかったのですが、地元の方が『止めた方がいい』と言うのを無下にすることも出来ず、仕方なく断念しました。そして翌週、天気も良い日が続き川の増水も収まったというので、気合いを入れ、『さぁ、では行きましょう!』と立ち上がると、『本当に大丈夫?行ける?結構険しい道よ』と言うではありませんか。学生時代に剣道部で鍛えた体力・精神力には自信があったので、『何を今更。絶対に大丈夫。時間が勿体無いから早く行きましょう』と彼女達を急かして出発したのでした。天気の変わりやすい山あいは、天気の良い時が貴重なのです。


(写真では分かりづらいかも知れませんが、ものすごい斜面です。さっきまで笑っていたのに、皆急に怖い顔をしています。)

さて、歩き出して1時間。先週増水していたという川に辿りつきました。この日は確かに穏やかに水が流れていますが、確かに上流から流れてきたと思われる大木やら大きな枝がところどころに転がっています。もうそろそろ着くのかな、と思いきや今度は崖のような超急斜面をホイホイ登っていくではありませんか!とたんに息が上がり、おまけに晴天のため強烈な日差しがどんどん体力を奪っていきます。休憩するにも出来るような場所も日陰もないのです。どうにか途中まで頑張ったのですが『もう駄目。ごめんなさい、休ませて』と告げると、女性達は『ハッハッハ(笑)○※△%#$&!(苦しすぎてもう何言っているか分からない)』と恐らく、【ほれ、言った通りでしょ!】意訳ですが、そう言っているのでしょう、私のヘトヘトな様子を見て笑っています。彼女たちはとても痩せていて、普段とてもおっとりしているのに、山道を歩くときはとても速く、またおしゃべりをしながら楽しそうです。育った環境の違いと、彼女達の並々ならぬ持久力・足腰の強さにただただ感嘆としたのでした。その後どうにか調査の目的を果たし、帰り道もヘトヘトになりながら、半泣きの状態で帰りの車に乗ったのでした。情けなさと、彼女達の普段の生活の一面を垣間見たことの嬉しさ、自分の体の老いをまざまざと感じました。

恐るべし、女性達!

(東ティモール事務所 大坂智美)