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大坂さんの東ティモール派遣日記(10)

Botardi(こんにちは)!日本は現在、とても暑いようですね。南半球に位置するここ東ティモールは、乾季の最中です。首都ディリでは日中はとても暑いのですが、早朝は肌寒く、長そでを着て寝ないと風邪を引いてしまいそうです。私達が活動しているアイナロ県マウベシ郡は山間部なので、曇りで日差しがないととたんに冷え込み、夜はフリースのパジャマの上にまたフリースを重ね着して寝袋に入らないとこれもまた風邪を引きそうです。特に明け方の冷え込みは厳しく先日も寒すぎて朝5時に目が覚めてしまいました。しかしこういった冷え込みがコーヒーを美味しくするのでしょうね。夜空には満天の星が輝いています。

さて、前回は東ティモールの女性について書きましたが、男性については少々辛口コメントとなってしまいました。しかし!実はとても【いい男たち】が存在するのです。今回はそのことについてお話したいと思います。

いい男たち、と言いますと少々俗っぽく聞こえてしまいますが、決してイケメンと言う意味ではなく、男の中の男、と言いますか、男気があってカッコいいなぁ、と思わずにはいられない方々なのです。無口でも優しく、愛する家族のため仕事一筋、そういった雰囲気が滲み出ていて、素敵!と感じます。


▲ゼイ・ルイスさん

まず、今年2月ディリで行われたパルシック主催の組合に関するシンポジウム。その席にファシリテーター(会議世話役人)としてお招きしたのがJose Luis de Oliveiraさん(通称ゼイ・ルイス)。風貌は一見怖そうで近寄り難いのですが、いざ話を始めると滲み出てくるお人柄の良さ、そして優しさ。頭が良いであろうけれども決して上から物事を言わずに周囲を考慮した上での発言。2月当初はまだ私のテトゥン語の理解力も乏しく、また議題内容も特殊で難しい為、何をおっしゃっているのか全く分かりませんでしたが、それでも不思議なもので醸し出されるお人柄と言うのは分かるものなのです。逆を言えば私自身もそれを肝に銘じなければなりません。後日、東ティモール事務所代表、伊藤にゼイ・ルイスさんのことを聞いたところ、やはり実際に人格もあり人間的にとても素敵な方だと、言うことが判明。良かった、私の人の見る目はあながち間違ってなかった、と思ったのでした。

続いてはマウベシ郡ハトゥカデ集落のヴィセンティさん。以前、ハーブの調査でヴィセンティさん宅にお邪魔した際、お昼ご飯をご馳走になりました。奥様のローザさんは一緒に女性活動をしているので存じあげていましたが、ご主人様とお会いするのは、またこの方がご主人様だったのか、と認識するは初めてでした。穏やかな雰囲気と本当に優しそうなお顔立ち、無口で、木を切り出す刀をいつも持っている。奥様もグループのリーダーをされるくらいしっかりした方。ヴィセンティさんについても伊藤に問い合わせたところ、書類等もひと集落分、いつもちゃんと期日を守って提出して下さるとの事。こちらではなかなかそういった事務作業は後手にまわり、伊藤を悩ませるのですがこの集落ではそれはないようです。先日、奥様からの言付けを受けてヴィセンティさんが事務所を訪れて下さったのですが、私一人だったためいまひとつその内容を理解出来ず、それでも一生懸命ヴィセンティさんは何度も説明してくれるのです。結局会話がかみ合わず、少し寂しそうな背中を向けて帰られました。その節は失礼しました、ヴィセンティさん。

現在東ティモールでは、特に若者の失業率が深刻な問題となっています。私が最初に赴任した際、若い男性の目に覇気がなく、平日にも関わらずただ座って友達と話をしている光景に驚いたものです。発展が目まぐるしいここ東ティモールで、若者たちもどうかこの男性たちのようにどんな仕事でも一生懸命働き、また働くことの喜びを感じて、素敵な大人になって欲しい、と願わずにはいられません。

(東ティモール事務所 大坂智美)