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大坂さんの東ティモール派遣日記(18)

ボノイティ(こんばんは)!現在雨季の東ティモールですが、雨季が終わりに近づきつつあるためか、連日雨、雨また雨。活動地マウベシでは、強風も相まって 家屋損壊(主にトタン屋根が飛ぶ)や学校などの施設が被害を受け、また大木が倒壊し通行に障害が起こっています。そんな中でもすくすくと育っているコー ヒー。今年はアラビカ種コーヒーの豊作年となりそうなので、何よりも農家の皆さんは天候を心配されていますが、一方ワクワクしているに違いありません。地 域によっては赤くなった実を自家用に摘み始めている、と言う情報も。ナショナルスタッフのコーヒー責任者、イケメンのネルソンは、「今のこの嵐は【8月の 雨】がきているので良い証拠」と言い「よっ、詩人だねぇ」と思ったのですが、コーヒーの乾燥が満足に出来ず、常に乾季の雨に悩まされるマウベシの人々の切 実な想いなのだと、のちに現地代表、伊藤から聞きました。

今回は趣旨を変え、活動とは離れたことについてお話したいと思います。【原発】についてです。3月11日、東日本大震災から1年を迎えました。私は専門的 なことは分かりませんし、日本から離れた場所でネットで知るくらいの情報しか持ちません。が先日、東京からの出張者から譲り受けた本を読み衝撃を覚えまし た。タイトルは小出裕章著『原発のウソ』(2011年6月、扶桑社新書)。素人でも分かり易く書かれており、また情報不足もあり一気に読みました。読んで すぐに思い出したのは、忘れもしません、チェルノブイリ原発事故の翌々年、私が高校2年のある日、新聞朝刊を広げたところ衝撃的な一面広告が目に飛び込ん だのです。『RCサクセションのニューアルバムCOVERS:素晴らしすぎて発売出来ません(東芝EMI)』… 一瞬何のことだかさっぱり理解出来ませんでした。忌野清志郎と言えば、当時の私にとっても絶大な影響力を持っていたミュージシャン。ましてやそのご時世前 代未聞の【発売禁止】なんて穏やかではありません。ネットもないあの頃、どういうことなのか知りたくて貪るように雑誌から情報を得ました。ぼんやり分かっ たことは、どうやら有名企業各社が原子力発電所建設に大きく関わっている、と言う大人の事情。そんなことで発売禁止にするなんて…と怒りに満ちたのを覚え ています。その後別のレコード会社から発売されたこのアルバムは空前のヒットとなり、私も何度も聞きました。しかし…時が経つにつれ、日々の生活に追われ あの衝撃も薄れていき、電気も使いたい放題の生活に戻ったのです。今思えば、あの当時から関心を常に持ち、反原発運動に関心を持ち続けていれば、と後悔し ています。そしてこれは私個人の責任だと痛感しています。小出氏も「(事故は)私の責任」と明言しています。【無関心】…これは人間がする行為で最も重罪 なものだと考えます。常に疑問を持ち、メディアにコントロールされることなく自ら判断する材料を持つ、また小さなことでいいから自分に出来ることを行動に 移す。随分超越してしまいますが本を読み終えた後、ふとそんなことを考えました。天国の清志郎は何を想っているでしょうか?

(東ティモール事務所 大坂智美)