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スリランカ農村暮らしの日々[7]


我が家のお母さん、長い棒を使って高い木の上の花(食用)をバシバシと落としています。

女性はみんな長い髪をひとつに結わえたり、三つ編みにして垂らしたりしている

こんな小さな女の子でも、ちゃんとイヤリングをしています

アーユーボアン(こんにちは)、キリウェラガマから高橋です。日本では今頃年末年始の雰囲気で賑わっている頃だと思いますが、こちらスリランカでは、特に農村では全くそのような雰囲気はありません。というのも、スリランカのお正月は4月になるからです。もちろん、クリスマスもテレビや新聞では賑わっていましたが、村では何事もなく過ぎました。日本とは随分と様子の違う年末を過ごしているわけですが、一般の農家の家にホームステイさせて頂いていると、他にも色々と日本との違いに気付かされ、とても興味深いです。そんな日本との違いの一つとして、今回は村の女性について紹介したいと思います。

村の女性というと、まずはお母さんたちを紹介しなければなりません。これまでの日誌を振り返ってみると、お母さんたちについてあまり紹介していないことに自分自身が驚きました。村のお母さんたちは見た目も実際もとても逞しいです。女性の社会進出の低さや権利の不平等など、社会を広く見るともちろん女性が男性よりも下位に置かれているのが見てとれますが、家庭内ではお母さんの発言力は絶大です。そして、子供たちは大人になっても、男女問わずみんなお母さんっ子であり続けるようです。日本ではマザコンとでも呼ばれそうな愛着を示すこともこちらでは一般的なことのようです。新聞などでの著名人のインタビュー記事では、自分のことを’ Big Mama’s Boy(お母さんっ子)’と表現しているのを見かけます。毎日、家族の世話で大変な村のお母さんたちですが、こういった話を聞くと、スリランカのお母さんはお母さん冥利につきるな〜と思ってしまいます。

お母さんに限らず、村の女性を見て気がつくのはみんな一様に髪の毛が長いということです。10歳くらいまでの女の子はまだ短い髪をしていますが、それ以上の年齢になるとおばあちゃんも長い髪をしています。また、女性はみんなイヤリングをしています。これは生まれて数カ月でピアスホール(イヤリングを通すために耳にあける穴)をあけて、イヤリングをし始めるそうです。実は、私は村へ来た当初はこういった女性の外見的特徴に特別注意を払っていませんでした。南アジアの女性に典型的な装いだと思っていただけでした。

しかし、逆に私の格好は村の人々にとって随分と不思議なものに映っていたようです。村の人々にとっては、私がショートヘア(かなり短めのショートヘアです)でイヤリングをしていない(消毒などが面倒でピアスの穴をあけていません)ということがかなり驚きだったようです。色々な場所で「なぜイヤリングをしていないのだ?」、「なぜ髪の毛を切ってしまったのだ?」と直接的に聞かれることが度々あったり、また大勢の人々の中にいると「あの日本人は髪が短いぞ!?」「イヤリングをしてないぞ!?」というささやき声が聞こえたりしました。髪が短いこと、イヤリングをしていないことを不思議に思われたのは初めてですので、この村の人々の反応には驚かされました。こういった驚きを経て、女性の髪の毛とイヤリングに興味を持ち、何か伝統的な由来でもあるのだろうか(たとえば子供の将来の健康や豊かさを祈願するというような意味があるのだろうか?)と思い、訊ねてみましたが、美しさの象徴として長い髪とイヤリングが常識となっているとのことで、何か特別な来歴があるというわけではなさそうです。ちなみに、髪の毛は長ければ長いほどいいというわけでもなく、ある程度の長さがあればOKという感じのようです。

私は髪の毛が短いことから村の人から子供だと思われていたらしく、散歩をしているとチョコレートをもらったりして喜んでいたのですが、先日、村の人にスドゥ・マハッティヤ(白い坊ちゃん、男の子に対する丁寧な呼びかけ。女の子にはスドゥ・ノーナ)と呼ばれた時には、さすがに齢30を越えて男の子と間違われるなんて!とショックでした。

(パルシック 高橋知里)